2013年6月1日土曜日

『たかが蕎麦されど蕎麦』の道を学ぶ


師匠の<切り>の型
2年ほど前から「蕎麦」を打つ修行を始めています。私と「蕎麦」との接点は学生時代に戸隠を訪れ、そこでお土産屋の片隅で蕎麦を打っているおばあさんの姿を見て作詞作曲をしたのが始まりかもしれません。曲名は『雪の戸隠』(昭和45年1月10日作曲)で、次のような歌詞です。
(1番)雪の戸隠や寒むかろが / いろりのばあやは蕎麦をひく / コトコト コトコト蕎麦を切る / 娘十八戸隠育ち / そば粉かかえて嫁に行く (2番)ばあやの口にゃ歌がでりゃ / そば粉のこなも舞い上がる / 信州信濃のそばよりも / わたしゃあんたのそばがいい / コトコト コトコト蕎麦を切る~~。懐かしく歌詞を詠むとギターを片手に唄いたくなってしまいます。

<蕎麦打ちの研修場【愚直庵】>
 次の蕎麦との接点は長野県・伊那市に単身赴任した2年間(平成13~14年)になりますが、この期間の週末は伊那谷をあちこちへ蕎麦の食べ歩きをしたものです。この経験がそばの味、そばつゆの味に講釈するようにさせたのかも知れません。
そして66歳になった頃、友人の紹介で【ソバ連】に入会し、自分で蕎麦を造ることに挑戦したのです。修行は「蕎麦打ち&蕎麦談義場」と言われる【愚直庵】で受けています。
 
我師匠の<切り>です
 師匠の指導は「急がず慌てず欲張らず在るがまま愚直に求める【蕎麦道】を究める」という精神を基に午前10時半に始まり、まずは師匠の解説付きデモンストレーションが40分ほど。そば粉100%でつなぎゼロの本格的10割蕎麦なのです。
師匠のデモの後、奥様の作られた特製蕎麦煎餅、蕎麦がきや蕎麦揚げ物に加え、糠味噌の漬物でお茶をご馳走になった後が恐怖の実習となります。これがおよそ1.5時間。私の大の苦手が「菊練り」、「ヘソだし」と「本延ばし」。それでも「蕎麦」が出来上がると、今度は研修生皆さんで一口食べ比べをします。この時に出して頂くビールが緊張で乾いた喉を潤して最高の味なのです。これで終らないのが「蕎麦談義場」の由縁なのです。この試食の後、皆さんが3階の囲炉裏部屋で焼き物とお酒で蕎麦談義が始まるのです。この長時間に亘るイベントの数々、すべての裏方を奥様が一手にこなしているのです。本当に感謝です。美味しい料理とお酒で気分が最高潮に達する頃にはもう外は薄っすらと暗くなっているのです。
さてさて今回は研修の7回目、やっと蕎麦が長く繋がっています。感激です。早速写真に収めてもらいました。(下の写真)
我師匠曰く、「蕎麦道は奥が深く終りのない道です。偏らず、拘らず、囚われず、一歩一歩あるいて行こうではないか」。 そこで私、「はい!頑張ります!」

ホラ、長いでしょう! 上手に出来たという事です。


0 件のコメント:

コメントを投稿