この絵は今から11年前に描いたもので、私の油絵作品の13作品目にあたりますが、現在は「文京区役所」の4階廊下に展示されています。先日、久々に区役所に立ち寄った際に4階に上がって自分の絵を観て来ました。廊下は照明が無く、薄くらい中に展示されていましたが、これが私を何とも言えない郷愁に誘ったのです。
この絵は「小野誠一郎・彩画集<ザ・ふるさと東京>」の画集の中で一番コミカルに描かれていた絵の模写なのです。“何ともいえない郷愁”に引きずり込まされたのは、私の「ふるさと」も東京なので、ついついこの彩画集を思い出していたのでしょうか。
この画集の最終ページに「四本のエントツ」という作品が載っていますが、これも私には懐かしい想い出があります。東京電力千住火力発電所を尾竹橋から見た絵だそうですが、私が子供の頃、観光バスに乗って遠足に行く時、バスガイドが「今、エントツは何本見えますか?」と質問してくると、「4本!」と答えます。しかし見る角度が違って来ると、バスガイトが、「え! 4本ですか?違うでしょう。何本に見えますか?」ともう一度言ってくるので、見直してみると何と3本になっているではありませんか。この4本のエントツが3本に、そして次に2本に最後は1本になってしまう不思議なエントツとして子供の頃の思い出として焼きついています。
そして、この「四本のエントツ」の絵の下にある詩が私には“たまらない”のです。
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