2018年1月25日木曜日

金栗四三と文京区

この題名を見て「これ一体何を言いたいのか?」と思われた事でしょう。少なくとも「金栗四三(かなぐり しぞう)」(1891~1983年 92歳没)を知っている方は相当ご高齢かマラソン好きな方と思われます。しかしインターネットで同氏を検索してみると、それはそれは大変な人物で有る事を知ったのです。その人物の凄さの一部を書き出すだけで次のようになります。
・マラソン界で1911(明治44)年、2時間32分45秒の世界記録保持者 
・1912(明治45)年、日本で初めてオリンピックに参加した選手二人の内の一人
・箱根駅伝の創始者
・マラソン用足袋「金栗足袋」の発案
・来年(2019年)のNHK大河ドラマ「いだてん」の主人公
そしてこれらの出来事一つひとつがそれぞれ強烈な物語を持っていて、とにかく波乱万丈の生涯を過ごされた偉大なる人物なのです。明治44年のストックホルム・オリンピックでのマラソンに出場した時、競技の途中で突然に姿が消え(実は熱中症でコースの脇の森の中で気を失ったのだが)「消えた日本人」として話題となり、それから55年後の1967(昭和42)年にストックホルムで「オリンピック55周年記念式典」が開かれ、招待された金栗氏が式典会場のトラックを走ってゴールデンテープを切ったそうです。この時会場のスピーカーから次のようなアナウンスがあったそうです。
「日本の金栗、ただ今ゴールイン。タイムは54年8か月6日5時間32分20秒3、これを持って第5回ストックホルム・オリンピック大会の全日程を終了とします」
なんという大人的な仕掛けと仕上げでしょうか。そして彼は今後絶対に破られない最も遅いマラソン記録の保持者でもあるのです。

さて次に「金栗足袋」とは一体何ぞや?の話から表題の「文京区」との結びつきをお話ししましょう。彼がマラソンを始めたころは日本にはランニング・シューズが無いので足袋で走ったのですが、アスファルトの上を走るといつの間にか穴が開き裸足で走る事になります。ところが金栗氏は文京区大塚仲町に在った「播磨屋足袋店」の足袋職人・黒坂辛作に特別にマラソン用の足袋を作ってくれるよう依頼します。それでは何故文京区の足袋屋だったのか、これまた偶然が重なるのです。彼は熊本の生まれですが、小学校の通学で往復12kmの通のりを毎日走って通ったそうですが、学力優秀で1910(明治43)年に難関の「東京高等師範学校」に合格、通学を始めます。東京高等師範学校は後の「東京教育大学」今の「筑波大学」で文京区の茗荷谷に有り、播磨屋足袋店は直ぐ側だったのです。彼が入学した時の校長は何と柔道の創始者「嘉納治五郎」だったのです。嘉納治五郎も熊本出身ですが、「教育には知育・徳育・体育の3つが必要」という教育理念の持ち主でスポーツ全般を奨励し年に2回のマラソン大会を開催していたのです。入学1年生で早速3位に入賞して嘉納氏より「抜群の健闘」と褒められ、その後、彼はマラソン人生に突っ走るのです。
そんな彼の波乱万丈な92年の生涯をNHKが2019年の大河ドラマに取り上げたのです。その大きな理由には2020年にこの東京で「オリンピック」を迎えるからでしょうか。文京区に住む私としては、人一倍この大河ドラマ「いだてん」が待ち遠しいのです。
(上の写真はインターネント上のものから利用させてもらいました)

2018年1月22日月曜日

パワースポット?『玉川大師』


今年の町会の初詣は二子玉川にある『玉川大師』だった。ここは奥の院・地下霊場があり、真っ暗闇の中に「四国八十八ヶ所」そして「西国三十三番霊場」の大師や観音様が鎮座しているという、更にはご本尊が「弘法大師」さまと言うのだから、なんとも贅沢なお寺(玉眞院)であろうか。
<ボケ除け観音>
この地に玉川高島屋デパートが建ったのが今から半世紀前の1965年で、今やこの高島屋が周りに建つ高層ビルに挟まれて小さく見える。人で溢れかえっているニコタマ商店街を抜けて10分ほどで「玉川大師」に到着。さっそくご利益を頂こうと地下霊場に足を踏み入れる。真っ暗闇の中、一歩一歩と歩を進めるが、真っ暗な静寂は私の心身ともに清浄にしてもらった様な気持ちにさせる。うむ!本当にパワースポットなのだろうか。本堂の外の右側奥には、ボケ防止の観音様が居られたのでお賽銭を入れて真剣に手を合わせた。住宅街の狭い一角にも係わらず本当に何もかもが揃ったお寺に驚かされた。<合掌>

2018年1月11日木曜日

2018年の年初にあたり

1月9日、専門学校の賀詞交換会の時に次のような内容でお話しをしましたのでここに掲載致します。

『新年あけましておめでとうございます。
今年の正月は快晴続きで皆さんも初詣など、のんびりとしたお正月を過ごされたのではと思います。私も今年はのんびりとした寝正月となりましたが、暇であればあったで、何かと考えてしまうのですが、この時考えたテーマが 「ここ数年、何か気持ちがスッキリしないままに新年を迎えている気がするのだが、なぜだろうか?」と、その原因を探り始めました。
昨今、私がすっきり出来ないその理由は、やはり予期もせぬ様な物騒な出来事が平気で起きているという現実に直面しているからでしょうか。 たとえば;○アメリカのトランプ大統領の発言による世界混乱、○シリア難民問題や ○イギリスのEU脱退問題、○パレスチナ問題の再燃、○北朝鮮問題
日本に於いては
○未だ解決出来ない沖縄問題、○3・11東北大震災と原発再稼働の問題、○改憲問題と防衛費の増額 ○大企業におけるコンプライアンス欠落による事件多発などなど、憂鬱な問題、“大人として恥ずかしい様な問題”が世界中で いとも簡単に発生しているから気分が晴れないのでしょうか?
それぞれの問題の背景を探ってみますと、これはどうやら「マネー資本主義が辿り着いた壁」ではないかという結論に至ったのです。
今年は平成30年になりますが、この1月から12月までが平成であるのは今年が最後の年となる訳ですが、この平成の30年の間にすごい勢いで社会、経済そして政治が変化して来たように思うのです。その「変化」とはインターネットの世界が生まれ、個人情報発信のSNSが普及し、そしてIoTAI技術など、最新技術への偏重が激しく、その結果「人間」や「自然」が外に追いやられている様に感じるのです。
つまり「人間中心主義」と言いますか、人間が「便利」にそして「楽」になるものであれば何でもOKといいう考えが大手を振るっているのです。
そもそも資本主義とは資本投資をしてゆく「フロンティア(新領域)」が必要なのですが、米国一強時代になって「金融」にて利潤を生み出す「金融フロンティア」の開拓時代となり、いわゆる【マネー資本主義】が巨大なる格差社会を作り上げてしまっているのが現在です。 この様な現象が私を何と無くスッキリさせない最大の原因ではと考えています。
つまり米国を中心とした「アングロサクソン型資本主義」は「過剰な技術信仰」や「自然は人間が管理するもの」といった思想であり、これがどうしても日本人にはピッタリと来ないのではと私は勝手に考えた訳です。いま暴走を続けている「文明」もいずれ縄文の血を引いている日本人が「文明の転換」を導き、地球を救ってゆくのだと考えています。なぜ「縄文」かと申しますと、Y染色体ルーツを探ってゆくと、日本人はY染色体のDタイプであり、Rタイプのアングロサクソン系よりはズーット「人類の根源」に近く、「風土への順応性」が高く、且つ「自然と共生」してゆく種族として将来は世界から注目され、日本人的な社会がいずれ世界を包んでゆくと私は考えている訳です。

ちょっと「自己満足的なお話」となってしまいましたが、私はこれからの社会は“それぞれ一人一人が「人間とは何か?」を考え、それぞれで自分の考えを仲間に発信してゆく時代”だと考えておりますので、今日はこのように私の考えを皆さんに発信させて頂きました。つまり皆さんがそれぞれ『人間とは?』を考え、その考えを仲間に発信することで、世界が「人様のために」をモットーに一つの方向に収斂して行き、人間らしく平和で安全な社会になる、すなわち【利他主義】の社会にしてゆく近道だと信じているからです。


以上で私からのお話を終わります。ご静聴ありがとうございました。』

2018年1月4日木曜日

新年明けましておめでとうございます

2018年、戌年を迎えました。正月の三ヶ日は好天に恵まれのんびりと過ごす事ができました。本年も宜しくお願い致します。