2017年4月24日月曜日

絵画鑑賞を楽しくさせる?


面白い本に出会った。題名は「知識ゼロからのフェルメール鑑賞術」(”美し過ぎる謎”が1冊でわかる)と言った表題が私のこころを擽った。そもそもこれまで「フェルメール」の作品にそれとは無しに気になっていたのだが、その疑問点「なぜ彼の作品のサイズは小さいのか?」、「なぜ彼の作品はこの世に30数点しか無いのか?」、「作品名”絵画芸術”とは一体何を意味しているのか?」、「なぜ彼はウルトラマリーンのブルーカラーを多用しているのか?」そして「何故に彼は日本で超人気なのか?」と言った諸点をこの1冊の本は見事に解決してくれた。更にこの本の著者”森村泰昌”氏の凄いのは、絵画に描かれたシーンを細かく分析して全く同じシーンを作り上げてそれを写真に収めることを仕事にしていること。その作品群を「まねぶ美術史」と言うそうで「まねぶ」は「まなぶ」と「まねる」相互の語源となる”古語”という。「まねる」ということは「まなぶ」ことだそうだ。私も油絵を描いているが、この1冊から沢山「まなぶ」事が出来た。今度は絵画展を観に行った際には、その見方を「まねて」みようと思った。

2017年4月9日日曜日

日本の教育貧困と日本語学校の繁栄

ご承知のように「日本の教育環境」は世界の中で最悪なのである。「国をよくして行くにはまずは教育にあり」と私は信じているが、どうやら日本政府では、「国をよくして行くにのは経済力だ」と考えているようだ。具体的数字で見てみよう。経済協力開発機構(OECD)の発表では、国内総生産(GDP)に対して国の教育への支出への割合は世界平均が4.7%に対して何と日本は3.5%で世界平均以下(2012年データ)。本当に子供達がかわいそうだと思う。日本の大学の世界ランキングが年々下がって行くのも当たり前の話。「東京大学」も今やアジア内ですらトップの座から落ちて、シンガポールや中国の大学の下に位置し7位という恥かしさ。昨年辺りから文科省が「職業大学」新設などと騒いでいるが、これも単に「大学の専門学校化」のようなもので、ダメ大学の援護策のような無能施作。そんなつまらない策でも非力な大学は便利屋さん(官僚)の雇用に躍起となり「役人天下り」愚策が蔓延してしまった。
こんな古典的停滞分野でもバプッテいる世界がある。それが留学生を受け入れている「日本語学校」なのだ。現在日本語学校は600校を越え、学生数は10万人を越えると言われている。例えば日本最大の1部上場日本語学校「明光義塾」の学生数は数年前には200~300人だったのが、現在は2000人規模。彼らは留学生として日本にくるが、授業料を稼ぐためにアルバイトに走る。しかし勉強と労働の二重生活の苦しさから脱落して行く学生も多い。日本政府は2020年に向けて「外国人留学生30万人計画」なんぞを打ち出した。この影に出稼ぎ目的の「偽装留学生」にも簡単にビザが下りている状態という。2020年のオリンピックの時には未曾有の人手不足に直面するわけで、これら偽造留学生がいずれその時の単純労働を担っている人たちだと思うと憂鬱な気持ちにさせる。(参考:週刊誌「週刊新潮」4/13号)

2017年4月2日日曜日

チョット寒いお花見

気象庁が東京都心での「さくら開花宣言」を出したのは、3月21日、お彼岸の連休開けの肌寒い雨降りの日。チョット先走っているのではと素人ながら疑って聞き流していた。テレビでもやたらと「天気予報」番組が流れているが、そんなに天気の移り変わりが私たちの日々の生活に重要なのだろうかといつも疑問に思っているのだが、毎日ニュースキャスターと天気予報士とのやりとりがなされているので、この時期には「いつ桜は開花するか」なんていう話題で異常に関心が高まっていたのかも知れない。
東京都心は靖国神社にある標本木で5輪以上咲いたら「さくら開花宣言」としているらしいが、春分の日の祭日3連休が18度を超える「バカ陽気」であったので桜がチョット開いてしまったようだが、それに気象庁の開花チェック職員がまんまと引っ掛かってしまった様だ。
4月2日の日曜、まだチョイと肌寒いのに、孫たちに「お外に連れて行って」とせがまれて江戸川公園の神田川沿い桜並木を訪ねた。ジジとババが驚いたのは、桜木に集まっていた人の群れだ。桜はまだ5部咲きのようだが、シートを敷いて宴会をしている大人連中はさくら鑑賞はあまり関心が無いように楽しんでいる。

どうやら本当の満開は次の週末になりそうだが、来週末は我が町会が近所の公園で「お花見」が予定されているので、今度はジジとババの方から孫を連れ出すことになるのだろうか。