2014年12月21日日曜日

アベノミクスで悩む安倍さん?

今回の衆議院選挙において自公で326議席を確保、国民は「アベノミクス」を一応評価し後半戦に期待するという結果が出た。
ところで「アベノミクス 3本の矢」はそれなりに射られて来たのであろうか?
甚だ疑問である。「金融緩和」策はそもそも間違っていた。ジャブジャブお金を市場に投入しても国民の生活に一向に日が射さない。 2本目の矢「経済政策」はマイナス成長、そして3本目の「成長戦略」に至っては、日本がこの先どこを目指して行くか見えないままで、メチャクチャな現状である。
実は安倍さんご本人も、もはや3本の目標達成が無理と分かり始め(これがまともな判断なのだが)「アベ・ノミクス」なんて自分の名がついてしまって、方向転換もはかれずに、只まっしぐらこの道を走らなければならず、と実は悩んでいるかも知れない。
そもそもお金は汗を流した結果に付いてくる物で、人間とは自分の身の丈にあった分だけ有れば一番幸せに暮らせるのだ。為替や株や証券を数秒間で売り買いをして、汗もかかずに金を稼ぐ「金融空間」はごまかしの世界。これが格差社会を益々大きくしているのだ。
この辺を語り始めると、ブログでの行数では無理である。そこでまた近い内に悲憤慷慨をエッセイにして「ふざける菜古漬け」とでも題名を付けて第3弾を書いてみたい。

ところで私をそんな気持ちにさせた面白い本に巡り会った。それは水野和夫著『資本主義の終焉と歴史の危機』(集英社新書)である。彼は言う:「日本は世界に先駆け、ゼロ金利、ゼロ成長、ゼロインフレ(定常状態=ゼロ成長時代)という資本主義の完成域に達しており、これまでの成長至上主義から脱却し、つまり【より速く、より遠くへ、より合理的に】の考えから【よりゆっくり、より近くへ、より曖昧に】と転じなければならい」と指摘している。小生の【日本復活私論】に近似な考えに心強く思った。是非一読をお薦めする。

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