2018年5月16日水曜日

技術国の日本はこれで良いのか?


5月のある日の新聞に2つの記事が並んでいた。一つは「三菱航空機 資本増強へ」、そしてもう一つが「新型アイボも”ワン”ダフル」と言うもの。この2つの記事を読んで日本人として大いに不安と不満を抱いたのです。
三菱航空機の親会社「三菱重工」が資本増資で三菱航空機を支援する話だが、このプロジェクトは【日の丸ジェット】として2003年に立ち上げ経産省が巨額の補助金/融資で支援してきたが、やっと2008年(今から10年前に)実用機の開発に入ることができたが、しかし2013年の初号機の納入が出来ず、その後度重なる設計変更で5度も納期変更し、現時点では2年後の2020年に初納入の計画だ。(これもどうなるか全く見えない)当初予定の開発費2000億円に対して今では5000億円に膨らんでいる。競合のエンブラエル(ブラジル)やボンバルディア(カナダ)よりは早く市場に出せる優位点が今では消え欠けている。これまで447機の受注も納期遅れでキャンセルが続出で、こんな会社に更に増資して日本のためになるのか大いに疑問。三菱重工は、防衛・航空・宇宙・原子力の事業体で成り立っている「国策産業」だが、子供達に夢を与える企業として生き残れるのだろうか?
次に犬型ロボット「アイボ」に就いてだが、なんとソニーが1999年から生産開始し、旧製品が2006年までで15万台売れ、予期せぬ台数が売れたので新型アイボも多くの人から購入希望があると判断し、年初に本体を213,840円、新型はAIを使って独自の成長を楽しむソフトが3年分で97,200円で売り出したところ、4月中旬で11,111台の販売実績。
人間さまがロボットの成長を楽しむような時代にしていいのだろうか? 「生きている」という実感を大事にすることが人として大切な事だと思うのだが、ソニーよ! 売れれば、そしてルールを守っていれば何を生産しても良いという判断でいいのか! もっと21世紀のメーカーとして倫理的に考慮した製品作りに注力して欲しいと思うのだが。

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