今年の夏はどうしたのでしょう。異常な暑さが続き9月の半ば過ぎまでこの極暑が続くそうです。そんな猛烈な暑さの8月22日の日曜日、11時に家を出て歩いて浅草『Amuse Museum』に向ったのです。余りの暑さに頭がおかしくなったとしか考えられません。炎天下の真昼間にわざわざ歩いて出掛けたのですから。しかし外に出て歩いてみて、何とこれが最も暑さを凌ぐ最高の方法と気づきました。歩いていれば気は紛れるし、そして何と言っても日陰に入れば外の風が爽やかに感じてしまうのです。
今では、電気洗濯機に衣服を投げ入れ洗濯石鹸をいれてON,タイマーをセットして炊飯器をON,いつでもお湯が沸いているポット、クーラーをONにしてTVを掛ければ24時間お目出度い番組で溢れ、これは何かが狂っているのではと思いませんか? そう、丁度ここ連日の激暑と同じように。
1時間半ほど歩いて浅草寺の二天門のそばにある『Amuse Museum』に入ったのでございます。
この美術館は「布文化と浮世絵の美術館」と言われ、特に青森県・下北出身の民俗学者「田中忠三郎」氏の布類のコレクションの展示に驚かされます。
とにかく皆さん、この猛暑の中で部屋でエアコンをガンガン回して我慢しているより、この美術館を訪ねて古き時代を眺めて「涼しさ」を実感して頂いてはどうでしょう。(入場料大人@千円) これが本当のエコ的週末の過ごし方かもしれません。
(上記写真が「二天門」でその上の黒い看板が立ているビルがAmuse Museumです。)
そしてお勧めは、その美術館の屋上に出てスカイツリーの伸び具合を眺めてください。
(左の写真が8月22日時点での伸び具合です。)
更に最後に美術館の出口で田中忠三郎著『物には心がある』を購入の上(定価:千円)、一読してみてください。きっと今の生き方を見直す何かのヒントを与えてくれそうです。
その本の中でのほんの一部を以下に紹介してみたいと思います。
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民具を求める旅の途中、あるお婆さんからこんな話を聞いた。
「台所で泣くと『女は台所で泣くものではない』と姑から言われ、夜 寝床で泣くと『うるさい』と夫が怒る。我慢しろと言われるばかりで、女には泣く場所すら無かった」。(略)
普段着、労働着、晴れ着・・・と多様な服が、様々な材料で作られてきた。衣服作りは婦女子にとって、日中の激しい労働を終えてから、睡魔と格闘しながら行う夜なべ仕事であった。
激寒の冬、板の間に座って針仕事をする主婦は、家族の者たちがみな寝静まった後、囲炉裏の残り火をかき分け、その明るさと、わずかな暖で作業をした。
素肌の片膝の上で麻の繊維を糸による仕事は言語に絶する苦痛を伴い、感覚の全く失われた冷え切った膝を道具として使ったという。(略)
このような食もおぼつかない状況の中でも、婦女子にとっては衣は欠かせないものであった。一枚の麻布が、多難な作業の末に出来上がる。それを紺に染め、麻布の荒い目を木綿糸で刺し縫いすることは、防寒、保温、補強の用途だけでなく、女として美しくありたいという願いがあり、だから「こぎん」「菱刺し」の模様を作り出してきた。「暗く貧しい青森」と言われた地で、なぜ豪華で緻密なこぎんや、色鮮やかな菱刺しが生まれたのだろう。そこには自然と共に暮らした人々の叡智があり、四季折々の風土の中で素直に生きた証がある。(略)
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今では、電気洗濯機に衣服を投げ入れ洗濯石鹸をいれてON,タイマーをセットして炊飯器をON,いつでもお湯が沸いているポット、クーラーをONにしてTVを掛ければ24時間お目出度い番組で溢れ、これは何かが狂っているのではと思いませんか? そう、丁度ここ連日の激暑と同じように。
この本で昔に触れることで、何かに気づき日々の生活の中で改めることが発見出来ればと~~。
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