2013年12月19日木曜日

まだ残っていた『針供養』


<特大の豆腐に針>
この12月8日 私の勤めている専門学校で『針供養』が行われました。ファッション校、きもの校の学生さんが日々お世話になった針に対して感謝の意を込めて折れた針や使い切った針をお豆腐に刺して神様の前で供養すると言う儀式です。
産業の近代化にともない、縫製も自動化されてゆくに従って針を使っての手作業が激減して、この針供養も廃って行ってしまいました。今ではこのようにして針を使って縫うことを学ぶ専門学校に於いてひそやかに守られている儀式だそうです。
<皆さんでパレード開始>
この針供養は関西方面では12月8日、そして関東以北は2月8日に行われるそうですが、両日やる地域も有りそのようにはっきりと分かれているわけではなさそうです。しかしそもそもは12月8日が「事納め」の日で「農耕具を納めて休む日」2月8日は「事始め」で「農耕を開始する前の休息日」としてこの「事納めの日」「事始めの日」を「事八日」と呼び針仕事も休む日と考えられていました。そしていつも硬い布を相手に縫っていた針に「ご苦労様でした」という気持で、今日だけはと柔らかな「お豆腐」に針を刺してあげて供養をしていたのです。


この日は学校の近くの神社から神主さんを呼んで厳かに神様の前で裁縫を学んだ大勢の学生達がそれはそれは大きなお豆腐に感謝を込めて針を刺して供養を致しました。その後学生達がその巨大なお豆腐をかごに乗せて担ぎ、学校の周りの商店街をグルリとパレードさせて頂きました。周りの方々が珍しそうに眺めておりましたが、このような習慣を一般の方々に知っておいて欲しいし、今後も末永くこのような習慣が残り続けて欲しいものです。
<商店街をお豆腐を担いでパレード>


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