2015年1月26日月曜日

ボランティア・ガイドをして早3年目

年月の流れるのは歳を取れば取るほど速くなると感じます。文京区の「ふるさと歴史館」での常設展示解説のボランティア・ガイドをさせて頂いて早くも2年が過ぎました。最初の頃は、「うまく説明が出来きるか」とドキドキしながらガイドをしていましたが、歳を取ると羞恥心が薄らぐのでしょうか。最近では恥をかいても仕方なしと割り切って図々しく解説が出来るようになりました。
それでは、私のガイドの「コツ」をお話しましょう。まず、お客様との初対面で最初の質問が、「今日はどちらから来られましたか?」と聞き、次に「この歴史館ではどのくらいのお時間がございますか?」そして3つ目の質問で「今回、特にご興味持っているものございますか?」と聞くと、この辺で相手とも親近感が生まれて来て、さてどんな内容でお話しようかとその内容が決まるのです。そして1、2階をご案内して大体20〜30分に纏める様にしています。

 この歴史館は1階が歴史テーマで「旧石器時代」から「現代」までの歩みが展示されていますが、実は「中世」がボッコリ抜けていて「弥生時代」から「江戸時代」にピョンと飛んでしまいます。何故なら文京区弥生町から発掘された「弥生土器」でもお分かりのように、文京区には5つの台地(本郷台地、白山台地、小石川台地、小日向台地、関口台地)があり、この辺が原始時代からリアス式海岸の形になっていた為に、石器時代には多くの人類が住んでいたようで、数多くの遺跡が「貝塚」とともに発掘されています。しかしその後は関東地方が歴史上に登場する場面が殆どなく、徳川家康が江戸に進出して来てから再び注目される地域となったのです。
<酒問屋「高崎屋」大屋敷 二世「牛長」は何故この絵を描かせたか?>
近代産業としては、東大・医学部が有ったせいで、湯島、本郷に医療機器の問屋が集中し現在に至っています。また「講談社」や教科書を作る「日本書籍」や「東京書籍」が小石川地区にあったせいで、「共同印刷」や「凸版印刷」を中心に印刷、製本、出版の町に発展して来ました。
さて2階は、「江戸の町家と商家」「江戸の産業と職人」「武家・大名屋敷」「江戸の信仰と娯楽」さらに「文人の町」などテーマ別に展示されています。
<「やっちゃば」のジオラマ>
2階での私の解説の一例として、●「現金安売り」で大成功した酒屋「高崎屋」●江戸時代に歯磨き粉「乳香散」の販売で大人気だった本郷三丁目の「かねやす」。そこで江戸の川柳に「本郷もかねやすまでが江戸の内」と詠わ本郷の代名詞となりました。●駒込にある富士神社では「富士講」(富士山信仰)がはやり、そして現在駒込病院のある高台は江戸将軍の「鷹狩り」の名所で、また駒込で採れた「ナス」を青物市場「やっちゃば」で売っていたのです。おやこれは「一富士二鷹三茄子」ではないか? これは徳川家康の誕生した駿河の国(静岡県)の名物を初夢に見るとその年は縁起がいいと言うことから来ているという説がありますが、私は駒込の名物から生まれたのかも知れませんよ、なんて解説しています。 
次回、私のガイドは 3月21日(土)13:00〜16:00でございます。もしお暇が取れましたら「冷やかし」にご来場ください。お待ちしています。

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