先日、(公)日本漢字能力検定協会が「今年の漢字」を全国公募した結果、「安」に決定したとニュース報道されていた。私は「本当かよ!」と唸った。「安」という字は「やすらか」、「値段がやすい」、「たやすい」とか「たのしむ」といった意味合いだが、決してそんな1年では無かった。そしたら「安」が選ばれた理由が「安全保障関連法案」で国民が国の平「安」を考えた年、テロ事件や異常気象で不「安」な年、そして建築偽装事件による暮らしの「安」全が揺らいだ年から来ていると説明されていた。ということは漢字「安」の逆ではないか。それならこの漢字一字はこの1年に全く相応しくない。そしたら東京新聞に今年の一字は「恥」が最適だと載っていた。それは今年こそ日本が「美徳」から遠かった1年だったと次のように解説している。「国連」が「表現の自由をめぐる懸念」について訪日調査を予定していたが日本政府はそれを来年の秋以降に延期させている。
理由は今調査されては来年7月予定の参議院選挙にマナス風を吹かせたくない為という。産経新聞が「慰安婦問題」で右派の主張を述べた本を英訳して米国議員や研究者に送ったとは、日本のジャ-ナリズムは大丈夫か。大事故を起こした欠陥商品の原発を平然とインドに売り込む恥ずかしさ、沖縄の基地跡地にデズニー・リゾートに誘致するという「札束で顔をはる」ような発言。未来を担う子供達にひろがる貧困は放っておいて、米軍への「思いやり予算」として9千億円というまるで逆向きの「思いやりの」悲しさ。まだ終わっていない「フクシマ」も安保法も特定秘密保持法の闇もほとんど取り上げなくなったお目出度いメディア界、といった内容が書かれていたので「ホット」したのだ。
<来年は「申年」、私の年です!!> |
年の暮れ差し迫った29日の朝刊で「慰安婦解決で日韓合意」というビッグニュースが流れ、「お! 安倍政権もなかなかやるでは!」と思いきや、何とこれは米国から与えられたシナリオ通りに対応したという。ガックリ!
私も、”やっぱり2015年は、大人が大人として「恥」の1年だった”、と頷いてしまったのだ。 それでは皆さん、良いお年をお迎えください。